49671(9600)

栃木県営井頭公園
(真岡市)

取材時期:2001年1月、2006年6月


2006.6.25 撮影

【看板説明】

49671号蒸気機関車について


保存場所説明看板より

49671は、真岡市にある栃木県営都市公園の井頭(いがしら)公園内に保存されている。緑に囲まれた公園内の一角、駐車場から程近い場所に周囲を鉄格子で囲われた屋根付きの保存場所である。SL周囲を囲んでいる鉄格子は機関車の右側がスライドして開けられる様になっており、公園の管理者が毎日朝と夕に扉の開閉をしてくれるので、日中は中を見ることができる。夜間は施錠される。SL周囲などは小奇麗に清掃されている。機関車自体は塗装や注油といった手入れは行われた雰囲気はないがコンディションは良好な方である。【保存場所の地図】

49671の詳細経歴(別冊 週間読売 さようなら蒸気機関車 1974-11号より)
大正9年11月27日:川崎造船所兵庫工場にて製造
大正9年12月31日:黒松内区、配転
昭和2年7月27日 :岩見沢区、配転
昭和19年4月1日 :函館区、配転
昭和19年10月11日:五稜郭区、配転
昭和43年10月3日:北見区、配転
昭和50年3月31日時点:北見区(1休)
昭和50年6月17日:滝川区配転
昭和50年8月7日 :全検切れ。以降、滝川にて保管
昭和51年3月1日 :廃車

   

現役当時の49671号の姿(昭和48年8月北見機関区):831列車様、写真提供

49671の保存状況

2001年1月頃の状態 (サムネイルをクリックすると画像が大きく見れます)

バックビューよりテンダーを見る。梯子に板で覆いが付けられている。

運転席左側面。区名札入下にATS-S表記と「48−8 釧路工」と読めた。

この49671は右側に運転台がある珍品。旋回窓が見える。

左側。こちら側のキャブの窓は助士席で長細い。

特徴の化粧煙突と低い2つのドーム。動力逆転機が見える。

運転台付近。キャブは格子が掛けられ中に入れない。

右側駆動部。4つのスポーク動輪が見える。

展示場所全景。格子戸は公園管理者が毎日開閉している。

2006年6月

2005年ごろに外観の塗装が直されたらしいとのことで取材してきました。なるほど、以前は塗料の退色が目だった車体が黒く引き締まった感じになりました。キャブに上がる階段の手すりも塗りなおされたようですね。
ナンバープレートも以前見たときに比べて磨きだされていて綺麗になっていました。ただ残念なのは、2001年取材時の写真と見比べていただけるとわかりますが、その周辺にあった白文字の各標記が塗り消されてしまったことです。車体の各所に書かれている標記はその機関車の履歴もうかがわせることができる貴重なものなので、それがどうして消されてしまったのか分かりませんが、せっかく全体を綺麗にしたのに惜しいですね。

異色の右側運転台機関車

9600型49671号は北海道内で活動した機関車でした。製造当初は他の機関車同様左側に運転台があった。五稜郭区に配転後、貨物専用船発着の有川埠頭への航送貨物入れ替えに長く使用されていたようです。五稜郭―有川桟橋の航送の入換線が極度の右カーブで、通常の運転席では全く死角になるとの理由から右運転台に改造されたと言われています。
   

49671について(履歴やこのSLにまつわるエピソードなど)の情報をお待ちしています。