【菊池写真館 特別企画】

北上線車窓ロケハンレポート:横手―矢美津―相野々―平石

2002年秋。JR北上線にSL列車が復活運転する。それに先駆け、主宰自身も行ったことが無かった同線区に赴き、定期列車の車窓から沿線のロケーションハンティングを行った。それらを来館者の皆様にご紹介する。

取材時期:2002年8月14日

サムネイルをクリックするとフルサイズの画像が開きます。

横手駅です。写真は連絡橋から駅の南側を見ています。写真の左側が1番線で、北上線の発着番線です。写っているキハ100は北上行きのワンマンカーです。駅舎は左手の1番線にあり、繁華街もこの方向(駅東側)になります。写真右側のホームが奥羽線になります。なお、転車台は写真右手奥にありホームからは見られません。駅舎はみどりの窓口とコンコースに対して、食堂と駅コンビニがあります。駅弁を探しましたが販売されていませんでした。

路線そのもののロケから少々脱線するかもしれませんが、出かけた際に沿線に眠る静態機を見てくる様にしています。というわけで横手市内に保存されている蒸機を紹介。

横手城址を中心とする横手公園内にD51270号が保存されています。露天で屋根も無い場所ですが、見た目は奇麗にされている缶でした。塗装も最近塗り直された雰囲気です。でもよーく見ると・・・やはり長年の露天留置による経年変化はかなり進行している。

保存場所は横手駅から北東方向の横手城址がある公園の山の上にあります。直線距離で2km弱ですが、坂が急な山の上の公園にあり徒歩でいった私はへとへとになってしまいました(^^;

なお、保存場所へはスキー場への道すがら、車で横付け出来る場所です。いちおうウンチク看板もご紹介します。最後は新津の缶だったようです。

横手駅の転車台についてです。

最初の写真は北上線下り列車から、横手駅へ進入する際のもの。写真の通り、転車台は奥羽線と北上線が別れるあたりにある。赤い車体がDD14でとなりの庫は除雪車が収容されているようだ。その庫の前に転車台がある。

上述に続いての写真は北上線上り列車の車窓から。線路内にあり一般の立入は難しいと思われる。転車台の向こう側はパチンコ屋や民家などが見える。車窓から見る限り、転車台まわりのアスファルトが新しく敷き直された様子がわかった。

横手駅を降りて、徒歩で転車台に接近してみた。横手駅からだと、駅北側の踏切を渡って回り込むのが最短の様です。車の場合、北側の陸橋か、107号線からは奥羽線の線路をまたいで回るルートになる。なお、駅北側の踏切はかつて車も通れるものだったようだが、その北側に陸橋が完成してからは、歩行者専用の踏切になり、車は車止めがあるためこの踏切は通行できない。

踏切を渡り、駅西側を線路沿いに歩く。駅東側とは打って変わり非常に閑散としている地域。駅構内も側線の大半のレールが剥がされ雑草がひろがる空き地が広がる。セメント工場を越え、青色の看板のパチンコ屋が見えてくる。その駐車場から撮ったのがこの雑草ばかりの写真。辛うじて転車台のやぐらが見える。フェンスがあるようだが、その高さ以上に背の高い雑草が生い茂り、また雨が降った後で濡れていることからこれ以上の接近が出来なかった。

横手―矢美津。横手駅を出発し矢美津方面へ向かいます。横手駅をでて奥羽線と別れると市街地をS字に打って山の方へ鉄路は向かいます。勾配は矢美津に向かって登り勾配。市街は民家が建ちならんだ中を走り抜けます。写真は市街を抜けたあたり、国道107号と並走する付近です。道路の向こう側には横手川が見えます。この写真は下り列車から撮ったものです。

横手―矢美津。このカーブを抜けると矢美津まで一直線に登っていきます。国土地理院発行の1/25,000地形図を見るとこの付近は果樹園の記号が多く見受けられるが車窓から見た限り、栽培されているのは”ぶどう”の様です。生ったぶどうを保護する白いカバーがおのおの付けられているのが見えました。線路は地形図では築堤、切り通しだが、御覧のとおり雑草が多く生い茂っている状態。写真は下り列車からだが、矢美津を出た下り列車は直線の下り坂を一気に駆け降りる様は先頭の車窓から見ていて迫力はあった。勾配はこの矢美津手前付近20‰になる。

矢美津ー相野々。勾配としては矢美津→相野々に向かって基本的には登り勾配ですが、厳密には矢美津を出てLから20‰登って、平坦になり相野々の手前からまた15‰〜16.7‰という感じになる。写真は皿木付近を下り列車の車窓から。国道と並走するところから別れる辺り。下り列車からだと、左カーブからすぐ右カーブになって川を渡り、陸橋をくぐるとすぐ矢美津駅という具合。矢美津駅は車両2両分くらいのホーム有効長の短い小さい無人駅である。

矢美津―相野々。上述同区間の虫内付近をやはり下り列車の車窓から。この左カーブを過ぎるとしばらく国道と並走する直線区間。この辺りは両サイドに水田以上に果樹園が多い。やはりぶどうの果樹園である。相野々からこの付近までのカーブはやや築堤で水田を抜け、やや開けた雰囲気だが、このあたりから矢美津の先まで両サイドは生い茂る雑草と果樹園が続く風景は、草むらを走り抜けている感覚があった。とにかく雑草が多い。勾配は15‰程度

相野々駅です。ここは上下の列車とも客扱いにて停車する駅です。

写真は下り列車の車窓からのもの。駅のホームの幅が広く、そのため上下のレールの間隔が広い。この写真ではみられないが下り線側に引込線が一つあり構内には合計3線がある。全体的に構内は広い。下り発車の場合、このまま右カーブをしながら矢美津へ向かって下り込みになる。写真のカーブの先に踏み切りがあるがこの当たりまでスペースは広いので人数は入れるものと思われる。

同じく相野々駅の上り列車の車窓からである。上りはこのまま左カーブを打ちながら平石へ向かってトンネルまで20‰の登り勾配。勾配度は急にきつくなっていくので、それなりの煙は期待したいところ。写真には先に述べた下り線側の引き込み線が見える。この引き込み線が下り側とつながっていたかまでは未確認である。上り発車を狙うならこの引込線のそとからだと、被写体までの距離が長くなる。

相野々駅

写真は下り列車から。相野々駅進入のシーン。駅舎や隣接する民家は下り線側に集中している。上り線側は水田が広がっている。

相野々ー平石。

相野々駅を出た上り列車は左カーブを打ってすぐに直線の登り20‰勾配になる。写真は上り列車の車窓から。直線の先にトンネルがある。雑誌にも紹介されたポイントのひとつでもある。線路の両サイドに人家が見える。並走する道路は市道のようだ。107号は写真の左手奥方向のトンネルをくぐる付近。

相野々―平石。上述の同じ場所を下り列車から撮ったもの。トンネルをくぐってすぐくらい。雑草が多く生い茂っている。

相野々ー平石間。

上り列車が相野々を出発し、トンネルとくぐると山に囲まれた水田地帯が見えてくる。トンネルから平石駅まで勾配は平坦になる。写真は下り列車からの車窓。

相野々―平石。上述同区間を上り列車の車窓から捉えたもの。線路の両際には町道が並走する。画面左側の道路は107号線とつながっている。107線の本道は画面左上の築堤上になる。カーブを曲がった先に平石駅がある(無人駅、交換設備無し)。

平石―ゆだ高原ゆだ高原―ゆだ錦秋湖

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